第4分科会の発表内容について報告します。
こちらの分科会では『ケア向上の取り組み』『見取り介護』をテーマとした7事業所からの発表が行われました。

①『口腔ケアの向上に取り組んで』
特別養護老人ホーム 新篠津福祉園
介護副主任 神野 いく代様
介護副主任 舟木 祐太様
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施設利用者にいつまでも元気に美味しくご飯を食べていただくため、また、肺炎予防や口腔衛生の向上のために、地元の歯科医師の協力を得てすすめられた取り組み。



②『本人の思いと在宅生活を支えるために~重度化に対応したケアマネジメント~』
鷹栖町介護センター さつき苑
ケアマネジャー 佐藤 恭子様
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今後予測される在宅高齢者の重度化に対応できるケアマネジメント方法について、『入院はしたくない、自宅で暮らしたい』という利用者の思いを法人全体で共有し、多職種連携による検討を重ねマネジメントの方針を決定していった事例。



③『食事が食べられなくなったら~いのちについて考える~』
特別養護老人ホーム 北竜町永楽園
介護員 渡邊 詔様
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認知症終末期における経口摂取困難時の人工的水分・栄養補給は、「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」により、本人の益にならない場合は行わないという指針が示された。しかし、介護現場では”本当に諦めてよいのだろうか””他に良い方法はないのだろうか”といった葛藤が存在する。食いしばりで摂取困難な利用者の介護において生じた葛藤の中で、本人の益となることを考えて関わった経験についての報告。



④『”においを嗅いで認知症予防”~Brief Smell Testによる「嗅覚」と「認知機能」の関連性~』
介護老人保健施設クリアコート千歳
精神科認定看護師 如澤 学様
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アルツハイマー病では物忘れのような記憶障害よりも先に『嗅覚障害』が現れると多くの先行研究で述べられている。そこで、認知症の早期発見や予防に向け『嗅覚』に着目し、Brief Smell Test(簡易嗅覚検査)を使用し、嗅覚と認知機能の関連性について行った研究発表。



⑤『特別養護老人ホームにおける看取り介護の実践と課題』
特別養護老人ホーム 温心園
介護支援専門員係長 山本 佳奈様
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PDCAサイクルに沿った見取り介護の実践と、利用者様(ご家族)の意向と職員の精神的負担についての調査発表。



⑥『「うまい酒飲みたいなぁ」~最期が教えてくれたこと~』
特別養護老人ホーム きさく苑
介護職員 伊藤 恵利香様
介護職員 村越 圭子様
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平成29年4月より開始した看取りケア。利用者様とご家族の「最期はきさく苑で…」という思いと、職員のその思いに応えたい、最後まで携わりたいという思いのもと、見取りを経験したことのない職員が大多数のなかで不安を抱えながらの始まりであった、看取りケアの事例発表。



⑦『最期まで特養で看取るということ~苑内葬儀という選択肢~』
特別養護老人ホーム コスモス苑
生活相談員 新井 元規様
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苑内葬儀のニーズは相対的に多くないが、ご希望があった場合に施設としてどのようにお応えし調整を進めるか、規定作成を含め具体的な取り組みが必要と考え実践した事例に関する発表。

『見取り介護』というテーマへの関心の高まりのためか、参加者の方が多く集まった印象を受けた4分科会でした。発表者の皆様、素晴らしい発表をありがとうございました。

広報委員 三田