平成29年8月9日(水)
北海道自治労会館にて認知症介護基礎研修が開催され、86名の受講者が参加されました。

本研修では以下の3点が目的と目標にあげられる(認知症介護基礎研修標準テキストより抜粋)。

1、認知症介護の実践に最低限必要な認知症の病態、症状に関する基本的知識、および認知症介護における基本的技術を身につけ、認知症の人を理解し、具体的な介護サービス提供を行うこと。

2、具体的なケアサービスを提供するために協働するチームの一員として、チームリーダー等の指示の下で業務もしくはサービス提供を行うことができるようになること、また自らが提供したサービスの内容や結果について、同僚やチームリーダー等に適切に説明、報告を行うことができるようになる。

3、市町村が定める介護保険事業計画に基づく、地域包括ケア等の地域の福祉、医療にかかわる施策の概要を理解すること、およびそれらの施策における自設、事業所と自身の役割を理解できること。


 午前中の講義では、「認知症の人の理解と対応の基本」について保坂昌知氏(高齢者総合施設西野ケアセンター総括施設長)による認知症の人を取り巻く現状、症状に関する基礎的な知識について学びました。


 この時間では、「認知症の人を取り巻く現状」「認知症の中核症状と行動、心理症状の理解」「認知症ケアにおいて基礎となる理念や考え方」についてDVDを活用し、グループワークを通じて認知症についての理解を深めて頂きました。


 午後からの講義では、「認知症ケアの実践上の留意点」について千場有理子氏(慈啓会ヘルパーステーション所長)による認知症ケアの実践を行うために必要な方法について、事例演習を通じながら背景や具体的な根拠を把握しケアやコミュニケーションの内容を検討し、認知症の人への対応方法を学びました。


 この時間では、「認知症の人とのコミュニケーション」「行動の背景を理解したケアの工夫」についての演習を通じながら、不適切なケアの理解や回避方法、病状や行動、心理症状(BPSD)を理解したケアの選択と工夫を身に付け、自身のこれまでのケアの振り返りを行うことができました。
お忙しい時期にも関わらず参加して頂いた皆様、大変ありがとうございました。
これからの認知症介護の質の向上と、認知症を患っている方の生活の質の向上に繋がるよう皆さま方のご活躍を願っております。



広報委員 田中