研修も2日目を迎え、講演Ⅳ「「口から食べる」を支えるケア~摂食嚥下障害者への支援法~」愛知学院大学心身科学部健康科学科 牧野日和講師よりお話をいただきました。

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 歯学博士、言語聴覚士、認定心理士の立場から今まで関わって来られた多くの方々の「メッセージ」や牧野先生ご自身の体験から「支援」を伝えられた約2時間ですが、先生の人柄とユーモア溢れるお話、ハリウッドスターも友情出演(?)で、参加者の方からは「もっと聴きたい。」との声も聞かれました。

 全国の施設ご入居者へのアンケートから楽しみなこと第1位は「食事とおやつ」、約9割の方々が「最期まで口から食べたい。」と願っている、とあり、支援の3つの力「よぼう期、とりもどし期、みとり期」を、その方の状況に合った組み合わせで対応することが望まれます。緩和ケアの定義にもある「クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチ」ですが、マズローの欲求から、最高の欲求は「自己実現」ではなく「自己超越~(死の淵に在って)自分の人生を振り返った時、苦しいこともあったが自分は乗り越えてここまで来れた」そこをふまえ、「その方の一生涯の質、集大成を作ること」と言える、とありました。みとり期において「食べたい」願望がある方に対し行うお食い初めならぬ「お食い締め」、これは牧野先生が造った言葉でありますが、人生最期の食事である他、食べる行為だけではなく「食事」の時をどう過ごすかを考えることで、ご本人と周囲のそれぞれの立場において「命を学ぶ機会を得る」、という意味があります。3つの力、それぞれにおける数事例に基づいてお話が進んでいきましたが、いずれもご本人を始め、ご家族や職員、周囲の方々の想い(メッセージ)が確かに伝わってきました。

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 「自分たちが良かれと思った介護、支援であっても、相手の障害になることもある。知らないことを知ることが勉強であり、事例を通して奥にある真実を学びながら次に活かすこと。これが、この世界の進歩である。」と結ばれました。

 

 閉会式では、次回同研修の開催予定地区であります網走管内老人福祉施設協議会 山口会長よりご挨拶があり、2日間を振り返られた中で全日程を終えました。

参加者の皆さま、役員の皆さま、大変お疲れ様でした。

 

 

~広報委員のひとりごと~

2日目、牧野先生の講演の中で、舘村先生の言葉から「実践無き理論は「無力」、理論無き実践は「暴力」」とありました。実践したからこそ理論が生まれ、その理論に基づき次の実践がある。知らずに実践することは「悪」。各事例が紹介される度にその場に居なくとも笑いや涙の感情を感じ取ることが出来たのは、実践や理論が一貫として揺るぎないものであるから、とその言葉の意味を再認識する機会となりました。


  広報委員  遠藤