2日目のプログラムは、より質の高いケアとサービス品質の向上を目的に、過去開催の北海道老人福祉施設研究発表会及び全国老人福祉施設研究協議大会において優秀賞を受賞した研究発表と、その後の取り組みについてのリクエスト発表が開催されています。


研究発表 『リクエスト発表-優秀賞受賞研究発表プラスその後-』


①第31回北海道老人福祉施設研究発表会 第4分科会優秀賞

『最期の場所として選ばれた喜び-平穏な看取りから学んだこと-』
 特別養護老人ホームひだまり大麻 須貝 真利子 氏

 その人らしい穏やかな最期を叶えるべく、家族と職員が一緒になって看取りケアに取り組んだ内容につP1010274いての発表。施設での看取りを選択していただいたことに感謝し、あらゆる職種が細やかな配慮と、その人にふさわしいケアを適切に提供することで、これからも最期まで生き抜くケアを行ってまいりますと、今後の取り組みについて応えた。



②第32回北海道老人福祉施設研究発表会 第1分科会優秀賞
『意地でも褥瘡を治す!ケアの統一がいかに大事か分かった事例』
 江別地域複合型ライフケアセンター夢あかり 伊藤 俊一 氏

 自立支援によるアプローチを最大限に生かし、介護職が中心となって褥瘡ケアを統一すると共に、専門多職種がチームで取り組P1010276み、劇的な改善につながったケースの発表。課題解決への取り組みがチームとしての一体感を養い、ケアを平準化する取り組みの中から、介護職としての価値観や使命感など介護姿勢の共有に至ったとの分析について、会場からも多くの共感を得ていた。


③第33回北海道老人福祉施設研究発表会 第1分科会優秀賞

『…私の人生は終わった…入所から在宅復帰までの軌跡』
 特別養護老人ホーム和幸園 星田 恵実 氏
              杉田 隆介 氏

 自分でトイレに行けなくなったご利用者が、施設入所を悲観し「私の人生は終わった」とお話しされたところから、自立支援への取り組みにP1010281より在宅復帰するまでの経過をたどった研究報告。基本ケアを忠実に行い、その方の力を最大限引き出すアプローチと、介護者のあきらめない姿勢が突破口を開くと熱いメッセージを伝えている。




④第33回北海道老人福祉施設研究発表会 第2分科会優秀賞

『アロマセラピーへの取り組み~あなたの最後によりそって』
 特別養護老人ホームしゃくなげ荘  北 麻悠美 氏
                  佐藤 育永 氏

 個を大切にし、言葉に頼らないスピリチャルなコミュニケーションを図るべく、リラクゼーション効果のP1010284高いアロマセラピーを導入した研究報告。職員自らがアロマセラピストの資格を取得し、看取りにおける緩和ケアとしての実践が印象的であった。また、事業を通し学生の参加から人材確保、リクルート活動に繋がるなど、出会い・縁を大切にする姿勢は多くの聴衆の心に響いている。


⑤第33回北海道老人福祉施設研究発表会 第5分科会優秀賞

『ふれあいの場さとの喫茶~喫茶店を通して見えてきたこと』

 はるとりの里デイサービスセンター 漢  里恵 氏

 デイサービスのご利用者が、自ら喫茶店の営業を行うというアクティビティプログラムを通し、楽しみながら体を動かすことがP1010289自立支援につながった症例報告。職員は常にアドバイザーとしてご利用者を見守ることに徹し、受け身ではなく意欲的に活動できるように配慮している他、自宅においても継続的に行える活動を意識するなど、斬新な提案に会場も注目の発表となっている。


⑥平成25年度全国老人福祉施設研究協議大会 第1分科会最優秀賞

『よくばり多床室~想いがカタチになった部屋~』

 特別養護老人ホーム静苑ホーム 清水 まどか 氏

                斉藤   弥 氏

 多床室で生活されているご利用者の声から、より快適で住みやすい居室環境への改善を図った症例報告。多床室の良さを残しながら、プライP1010295バシーへの配慮や音、光などの課題に、ご利用者・ご家族・職員が一緒に取り組み成果を得ることができた。職員は、ご利用者の最も身近な存在として、一人ひとりの想いや希望に沿った支援を、環境も含めて提案し改善していく責務があると聴衆に訴えた。




~広報委員のひとりごと~

 初の試みとして、過去に優秀賞を受賞した研究発表のリクエスト発表が行われています。どの発表も素晴らしい取組みであることは言うまでもありませんが、写真に写るご利用者の笑顔や職員の姿に心を打たれてしまいました。もし、家族や自身がサービスを利用するときは、こういう施設・事業所に入れたら幸せだろうなあと感じます。また、同じ仲間として一緒に働けたら、楽しいだろうなとうらやましく感じられた方も多かったのではないでしょうか。大切な資源として、地域住民から愛される施設・事業所であることが伝わってくる発表でした。発表者のみなさま、貴重な報告をありがとうございました。
 講師の田島教授がドラッガーの言葉「どんな人かを評価してはいけない、何をした人かが大事」を引用し、「どんな社会福祉法人かではなく、何をするのかが大事ですね」と説かれていました。社会福祉法人の在り方が問われる時代です。

広報委員 市川