今年度より、新たに北海道分校として開催された科学的介護実践講座「介護力向上講習会」の最終第6回講座が、総括研修として開催されています。講師は、既にみなさんお馴染の国際医療福祉大学大学院 小平めぐみ助教。第6回の最終講座となる今回の総括研修には各施設の施設長が聴講に加わるなど、94名の参加となりました。

冒頭に講師より、北海道分校参加事業所におけるオムツ使用率の経過推移について説明を受け、特別養護老人ホーム女満別ドリーム苑がオムツ使用率ゼロを達成したこと、北海道分校の取組みが、他と比較し優秀な経過を辿っていることなど、一年間の取組みに対する成果を中心に講評をいただきました。
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引続き、オムツ使用率ゼロを達成した女満別ドリーム苑の佐瀬淳哉統括係長と園生道也介護リーダーから、ゼロまでの過程やその効果について発表があり、会場の参加者と取組みについて共有化が図られています。特に達成効果として、水分摂取量の上昇による痰吸引回数の減や覚醒水準の向上、感染症予防効果が高まったことなどを挙げ、今後も常食化や歩行など自立支援に積極的に取組むと意気込みを語りました。東京開催の本校と地方開催の分校を合わせると、今年度新たにオムツゼロを達成したのは20カ所の施設。講師より、利用者の自立に向けて更なる取組みを行ってほしいと熱いエールが送られています。

 その後に行われた事例検討会では、講師に加えて既にオムツゼロを達成している帯広けいせい苑の角田理子氏をアドバイザーに迎え、各事業所の発表事例について、会場からの意見交換を中心とした積極的な検討や助言が行われました。どの事例も、それぞれが現場において自立支援に取り組んだ内容だからこそ、「なぜ?」「どうして?」と結果は勿論のこと、そのプロセスに至るまで、熱いディスカッションは続いています。



*今回より従来の取材記事に併せ、取材を担当した「広報委員のひとりごと」を試行的に掲載させていただきます。

~広報委員のひとりごと~
 
 辞書で〝自立〟の意味を引いてみると「他からの支配や助力を受けずに存在すること」とある。科学的介護実践講座の目指す〝高齢者の自立〟は実にシンプル。オムツをするよりも、オムツをしないことが自立であり、通常の食事を食べることが自立、歩行することが自立なのだ。
講師は「なぜ出来ない?」と問い、「根拠は?」と続く、次第に曖昧に蓄積された価値観が削がれ、核心が見え始めてくる。これが〝介護の自立(専門性の確立)〟の過程なのだと改めて想い、同時に特養施設は真の意味で〝自立〟しているのだろうかと自らに問いかけてみた。そこにしっかりと存在するということは、意外に難しいものなのだと感じます。

広報委員 市川