去る7月31日、ご逝去されました公益社団法人全国老人福祉施設協議会常任顧問・参議院議員 中村博彦氏を偲び、行動の老施協を合言葉に取り組みを行った現場の声を再検証し、故人の志しを受け継ぐべく、本日の追悼セミナーの開催となりました。

開会挨拶 老施協会長 石川 憲 氏


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中村博彦と歩んだ14年 『行動の老施協として』
公益社団全国老施協 顧問 中田 清 氏

中村博彦氏の盟友である顧問中田清氏より、ともに歩んだ14年間の思い出と、故人が志した想いについての話がありました。特に、前回の制度改正における地域包括ケアの推進は中村博彦氏が危惧されていた『特養解体』の流れとし、特養は要介護度がただ悪化するだけの預かり施設となっていないか自らを律することと、地域包括ケアにおける拠点施設となるべく、地域の期待に応える社会福祉法人の供給体改革に取り組み、より専門性の高い科学的介護を実践すすることが中村博彦の遺志であり遺言、いかにこれを実践していくかが私たちの使命ですと語りかけられました。

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政治家・中村博彦氏の原点
公益社団全国老施協 河内 孝 氏

河内孝氏は、中村博彦氏が病床で『介護保険も老施協も、八合目!』と、最期にお話されていたエピソードを紹介しながら、残りの二合が何なのか考え行動するのが私たち残されたものの使命であると、今後の社会福祉法人や特養のあり方について危機感を持って供給体改革に取り組むべきと訴えられました。

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規制改革に向けた中村博彦氏の熱意、社会保障改革と全国老施協への期待
国際基督教大学教養学部客員教授 八代 尚紘 氏

現在の社会保障をめぐる状況は、借金による国債を財源とするなど非常に危うく、医療制度の無駄なども多いのではないか?介護保険も施行後10年以上経過するが、日本の介護の多くは未だに家庭で行われているのが現状であり、介護職員の高い離職率など、介護サービスも脆弱な基盤の上に成り立っています。
中村博彦氏も話されていたが、高齢者の急激な増加を考えると介護の市場に民間が参入することは、止むを得ない。そして、社会福祉法人も規制緩和で経営意識を高めなければ、民間企業とは戦うことが困難であります。また、今後は混合介護(介護報酬+上乗せ市場価格)の活用による、サービスへの付加価値なども検討していくべきと提言されました。

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全国老施協が挑む『新成長産業としての介護』
全国老施協介護保険事業経営委員長 桝田 和平 氏

中村博彦氏が今年6月の老施協戦略セミナーで使用する為に作成し、遺稿となってしまった『新成長産業としての介護』を使用し、国民のための介護保険制度について講演をいただいた。
現在、平成27年度の次期改正に向け社会保障審議会介護保険部会では、特養への入所基準を設け要介護3以上とすること、2割負担など負担能力に応じた費用負担のあり方、予防事業の市町村への移管などが議論されており、国の施策である地域包括ケアにどのように関わっていくのか、考えなければならない時期にきています。特に提供するサービスについて再点検することは勿論、レスパイト型で厳しい評価を受けているデイサービスなど今後の方向性をしっかりと考える必要があります。
介護保険制度の権限が徐々に市町村へ移譲されている状況から、市町村との連携を大切にしていかなければなりません。そのためにも、社会福祉法人は高品質サービスと低所得者への支援などで地域貢献に積極的に取り組むことが、今後の新成長産業としての事業戦略の鍵となりますと、中村博彦氏の遺志についてお話をいただきました。

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座談会 中村丸(全国老施協)14年の航海を語る
公益社団全国老施協理事 河内 孝 氏

〃 副会長 松本 敦 氏
〃 養護部会長 阿比留 志郎 氏
〃 21世紀委員長 武政 佐保 氏
〃 参事 福間 勉 氏

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会の終わりに、座談会を通し、中村博彦氏の思い出やその功績、また、中村博彦氏が不在の全国老施協をどうして行くのかなど、熱いディスカッションが交わされています。

広報委員 市川 寺井