北海道老人福祉施設協議会広報委員会のブログ

北海道老人福祉施設協議会広報委員会のブログです。

2014年10月

「介護療養型医療施設から特別養護老人ホーム転換時における身体拘束廃止への取り組みと実践経過」 第3分科会

特別養護老人ホームくつろぎ  山口 賢吾様の発表
        ~ 身体拘束「0」 ~


佐々木 3


 介護療養型医療施設から特別養護老人ホームに転換した施設での「身体拘束0」への取り組み事例であった。 恐らく、療養病床から特養への転換のケースは、道内では多くない事例であると思われるが、平成12年に「介護療養型医療施設」を開設し、その後平成17年の身体拘束廃止未実施減算や実地指導を契機にゼロへ向けての取り組みを行ってきた。

 取り組み当初、120床の43%にあたる51名が抑制状態にあり、職員へのアンケートの実施や身体拘束廃止委員会の発足、施設・事業所全体で身体拘束廃止に向けた体制を整え、身体拘束検討シートや評価表を用い、廃止に向けた取り組みへと踏み出した。

 身体拘束により考えられる利用者様の身体的影響を理解し、身体拘束により事故が減少しても利用者様が何もできない状況にしてしまっているに過ぎないことを共有し、利用者様の行動における内的要因を推測することによりその方の生活歴にまで踏み込んで考えられるようになり、平成18年4月より徐々に抑制している人数が減少していき、平成23年7月には身体拘束ゼロを実現できた。

 医療的色合いの強い介護療養型医療施設から生活の場とする特養への転換は、身体拘束廃止への取り組みのみならず職員の意識改革が大変重要であったことと推察する。 その辺りの取り組み状況も聞きたかったと感じた。


                          広報委員  佐々木



「私はまだ歩ける」 第4分科会

介護付有料老人ホーム フルールハピネスていね 理学療法士 前田 克也様の発表
  ~ ロボットスーツHALとの二人四脚 ~


佐々木 2

 
 北海道の施設では初めてロボットスーツHALを導入した 株式会社 萌福祉サービスが経営する介護付有料老人ホームからの発表であった。 ロボットスーツHALは、脳血管疾患や脊髄損傷、筋力低下等により生体信号が微弱となった方の信号を拾い、立ち上がりや歩行などの様々な動作をアシストし、動作の改善につなげるものである。 これにより、身体機能の向上が図られ、介助量の軽減や自立度の向上、介護度の改善を見込むことが出来る。

 発表は、70歳代 女性 脳出血を発症後、左片麻痺になった方の事例紹介があった。 この方の生きがいは、盆正月にご家族に出逢うことであり、それを楽しみに毎日の生活を送っているとのことであった。 この楽しみにしている外泊を継続的に行うためには、歩行能力の維持・向上が必要であるため、理学療法士を中心とした 
Project - HAL を結成し HALの活用を試みた。

 2014年6月から HALを活用したリハビリ(週3回、1回60分)を開始し、定期的な理学療法士間での症例検討や介護職員への情報共有を行っていった。 結果、HAL装着前後の数値的な変化として10m歩行試験では、歩行時間が74秒が57秒となり17秒短縮され、歩幅が23.3㎝から27㎝へと3.7㎝増加する等数値が改善し、安定した歩行が可能となってきた。 HAL自体の重さが12㎏と重いため、開始当初疲れがあったようだが徐々に慣れていき不安は解消され、外泊された結果、安心してトイレにも行け本人の満足につなっがた。

 HALはあくまでも高齢者の方を支援する道具ではあるが、利用者様の機能改善により、再びいきる喜びを取り戻すことが出来る、貴重な道具でもあると感じた。 このような支援機器がより多く普及することで近い将来、介護現場の状況も大きく様変わりするのでは、と感じた。 最新の機器を取り入れての事例発表、大変興味深く聞かせて頂いた。


                        広報委員  佐々木



  

第34回老人福祉施設研究発表会 講演~本物の指導力~

 研究発表会・各分科会での内容をお伝えしている途中ではありますが、2日目に行われました講演の模様にも触れたいと思います。

 
 ディズニーランド伝説のトレーナー、そして「運営のプロ」として知られている 町丸義之 氏を講師に迎え「ディズニーランド伝説のトレーナーが明かすミッキーに頼らない本物の指導力~ディズニー最恐上司から学ぶ人と自分を動かす極意~」をテーマに行われました。
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 先ず、講演中には「楽しければ笑う。すごいと感じたら“おおーっ”。やった方が良いのか迷った時には行動してみる」会場内で起こる出来事に「反応する」ということ。これが講師から参加者に与えられたルールでした。「楽しい時間、楽しい雰囲気を作れば皆が笑う」明るい雰囲気を先に作ることで、その後はやり易くなる。最初は消極的な会場内も、矢継ぎ早に繰り広げられる講師からの質問とそのパワーで盛り上がりを見せました。

 「運営」~それは人を動かすこと。トレーナーとしてのトレーニングがきちんと実施されているところは少なく、物事を知らない者が物を教えても伝わらない。上司とは部下に「あの人みたいになりたい」と思える者、そういう関係を作り上げることが求められる、とのことです。

 「実践」~実際にディズニーのオリエンテーションで行われているという2名ペアとなり相手のことを紹介する「他己紹介」、ディズニーランドの感想、イメージを出し合う「評価」、自分が仕事をしている中で感じる「嬉しいとき頑張れるとき」を話し合い発表しました。ディズニーでは、自分たちがどのように評価されているのかを知っており「自分たちのこだわり」がある、と。料金が高くとも価値があればお客様は来園され、価値が無ければ安くともお客様は来ない、ということです。それを自分たちの職場に置き換えたときにどうか。自らを知り価値を高めることが必要、とありました。

 「定量的な仕事を」~仕事がし易い環境整備として、共通認識し易い言葉を使うこと。例としては、仕事を依頼する際「早めにやって」ではなく「○○時までやって」ということです。

 「挨拶が出来ない職場はダメ」~人は誰かの役に立ちたい、褒められたいと思うもの。「こんにちは」をきちんと言うことで「ありがとう」と言われる環境が出来ます。何かを認めているということを表現する。そして、大事なことは何回も伝えることが大切である、とのこと。「2WAYのコミュニケーション」をきちんとすること、と纏められました。


   広報委員  遠藤

「誤薬防止に向けた取り組み」第3分科会

特別養護老人ホームつれづれの郷 さんの発表

『誤薬防止に向けた取り組み~介護と看護の連携を中心に~』
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 介護事故防止、とりわけ誤薬事故に頭を悩ませている事業所も多い中、なかなかゼロにすることは出来ない。数年に渡り服薬に関する事故防止に取り組まれた内容の発表であった。

 平成23年度内に発生した服薬事故件数は12件。事故内容をふまえ、看護師が1日分の薬をカレンダー型ポケットに個別化(ご利用者、時間帯)し、薬包には時間帯別の色分けマーカーラインを引き、見た目にも分かり易いものとした。しかし、平成24年度内に発生した服薬事故件数は14件。そこで、服薬内容の情報を看護師だけではなく介護員へもタイムリーに周知を図り、服薬時には確実に飲み込まれたかの確認を行い、月1回実施されるリスク会議での周知徹底。また、介護職員がユニット内で薬ケースに移す際にはダブルチェックを行い、服薬後もケース内に薬包が残っていないかをチェック、確認表記載時も流れではなく確実に記載。このように看護、介護連携のもとチェック機能が強化された。平成25年度内での服薬事故件数は3件。確実に成果が表れた結果となった。

 職員の入れ替わりや新人職員に対しての指導、確認作業の慣れ合いによるミス等今後の課題はあるが、介護と看護のコミュニケーションが図られ、服薬に対しての職員の意識が変わったところは大いに評価出来ること、と感じられた。


   広報委員  遠藤

「通所介護で行う「評価」を強化」第5分科会

デイサービスセンターらいふてらす さんの発表

『通所介護で行う「評価」を強化することにより、利用者の生活に変化が出た~在宅で生活する喜びを感じて頂くために~』
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ご利用者が通所介護を利用される目的や目標を明確化し、事業所がしっかりと把握すること。そこから計画の質が変わり、評価も強化される。在宅において自力で生活出来るようサービス提供を行うために、そのサービスを振り返り、どのような取り組みで変化が現れるのかを明確にすることを今回の課題とされた。

 「生活に基づいたリハビリ」に力を入れており、集団リハビリの効果(自己効力感やご利用者同士の一体感)プラス個々の状況や目標に合わせたリハビリ=個別リハビリを強化。その成果を図るためには事前事後の評価が大切なものとなる。利用中の様子を個々の連絡帳に記載、写真等を貼り、出来なかったことが出来るようになる、というプロセスが一目見て分かる「見える化」により、ご利用者、ご家族、スタッフも一緒に喜びを分かち合えることへの工夫。3事例の取り組み成果から、個々に合わせたサービス提供の重要性を再認識し、人としての尊厳を介護のプロとして自覚することで更なるサービス提供向上を確信。
 「人生の先輩」であるご利用者と一緒に過ごす喜びをスタッフが感じている。最後にスクリーンに映し出されたご利用者と一緒に写る満面の笑みから、そのことが伝わってきた。


   広報委員  遠藤
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