北海道老人福祉施設協議会広報委員会のブログ

北海道老人福祉施設協議会広報委員会のブログです。

平成30年度 老人福祉施設長研究セミナーが開催されました。=その3=

セミナー午後の部、後半は産経新聞社論説委員、ジャーナリスト 河合 雅司 さまを講師に迎え、“「未来の年表」~人口減少日本で医療・介護に起きること~”と題し、講義が行われた。
P1030748

自分たちはどういう時代に生きていくのか。過去から未来への日本の人口動態を比較して、人口減少から予想される問題を説明。“少子化”が進むと、①子供が少なくなることの他、②次の世代で子供を産める女性が減少する。実際かなりのスピードでこれが進んでおり、現状では大幅な回復も見込めない状況。このまま何もしなければ、①経済活動が衰退し、②財源確保もできなくなってくる、といった社会への影響が懸念されているのは周知のとおり。
また、今後2043年までは高齢者数の増加し、施設のニーズも高まって整備も進んでくるだろうが、働く人の不足や財源、更には人口の都市部集中などの問題が将来への不安を山積しており、これらは年齢のバランスが大きく崩れた人口問題が大きく影響している処である。

河合講師 次に高齢社会の4大特徴として、①高齢化する「高齢者」、②その内半数が90歳以上の女性、③男性の寿命が短いため女性の独居が増加、さらに④就職氷河期・非正規職員の高齢化に伴う貧困層の増加の説明の他、今後25年間で働き手人口が1500万人減少する予想に対して、政府が打ち出す労働者不足対策の4本柱である①外国人労働者、②AI・ロボット、③高齢者雇用促進、④女性の活躍促進を紹介し内容を説明。ただこれらはあくまで“つなぎ”の改革的要素が強く、これらを通じ問題を緩和しながら切り返しの時期が来ているとし、「小さくても豊かな国」といった人口減少を受け入れ、ヨーロッパ諸国の国策を手本に、その形に見合った社会をつくる考えへの転機が必要ではないか、と説明した。

 そして誰もが「100歳」となる可能性というテーマから、現在60歳から70歳代が90歳代の親を世話する時代となってきたが、国民への説明と対策が不十分なうちに介護保険の理念も“社会全体”から“在宅・家族介護”へシフトしたため介護離職が増大し、これも社会経済を含め今後の日本の大きな問題となった内容と経緯と併せ、社会保障費の抑制ができたとしても、他の分野で費用が伸びたら意味がない。だから今大事なことは、本当にできる事とできない事を峻別する事である。つまり家族介護の限界や保険サービスも、そこそこの範囲とか今後予想される年金額で生活できる社会の構築態勢づくり等を、理想を抜きにした現実論で考えていくことが求められている。

 今後政府が取り組むべきこと6点を挙げた中で、本当に施設に入居した方が在宅でサービスを受け暮すより社会保障費が掛かるのか、実は思い込みではないのか。実際住む地域によっては在宅生活に掛かる費用を丁寧に調査したら、同じかそれ以上の結果がでるやもしれない事も指摘。むしろ住宅政策と施設政策を融合した様な内容を取る事ができないのか、その一例を紹介した。

 また私たち個人も取り組むべき事として、ある程度助け合える地域づくりを初め、今後長寿と高齢化が確実に進む中、その中で暮らす我々にとっては“居場所”と“役割”はとても重要であるため、高齢者になる前から地域社会の中で社会参加の形を作り準備していく事が大切であり、その中に自分ができる事は何かを見つけていくことも、これからできる事の一つと思われる。

河合講師全景 そして期待される老人福祉施設の役割として、現在思うように進まない国策のなか、地域にとっては施設は最前線にある重要な資源である。そのためもう一度それぞれの地域の中で、役割の位置づけを話し合って欲しいと述べ、みんなが集い、地域のオアシス及び発信基地となるべく存在になることも大事かと思われる。これから先、高齢者同士が支え合いながら暮らしていく中、まだ自立している住民への介護方法の伝授の場とか、世代を超えて色々な人たちが施設運営に関わり、地域社会を良くしていこう、どう切り盛りしていけば良いのか、地域住民と一緒に考え実践していく拠点とした役割として、地域住民と施設が行政を巻き込んで、いかにその地域を今より良いものに変えていけるか、福岡県の施設の取り組みを例に紹介された。

 最後に、「人に任せるのではなく自分で始める事。また変化はチャンスである事。今までなかった、国が考えない様な、そういう地区を日本で一つでも作っていく。それがこの国を「小さくとも豊かな国」へ繋がる第一歩になる。そういった地区を我々の世代で全国各地に一つでも多く作っていき、次の世代に引き継いでいくことが大事な事でもあるという事を理解し今後の実践につなげて頂きたい。」と述べられ、会場も最後まで真剣に聴講されていた。


<広報委員のひとりごと>

 “少子高齢化”や“都市部流出化”など様々な人口に関わるバランスが崩れてしまう事で、大きな社会問題が現れている一方、世界では人口増加がものすごいスピードで進んでおり、現在70億人の人口もこの先2050年には90億人を超える見込みとの事。結果、生活の為や生きるための多くの資源が必要となり、結果的に日本もその影響を外から受ける事となるだろうと言われ、視点を変えると相反した人口問題がこの地球上で起きている事が分かる。
 医療が進歩し、段々寿命が延びて本来は喜ばしい事であるべきなのに、長生きする事が社会のお荷物と思われてしまう、そんな社会にはならないで欲しいと思う。実際、若い頃は一生懸命育児に励み、落ち着いた頃に、もしかしたら今度は親の世話をみなければならないとなれば、人生暗いイメージしか湧いてこない。だから自分やそして家族の為にも、己の健康を1日でも長く保ち続ける努力をすること、これが大事なのかと改めて感じた処である。

※今回の講演をさらに詳細に知りたい方。河合先生の書籍をご紹介します。
 
  “未来の年表 人口減少日本でこれから起きること”
  “未来の年表2 人口減少日本であなたに起きること”


   著  者 河合 雅司 氏
   発 行 者     講談社現代新書
   参考価格 821円、907円

河合氏書籍1


 広報委員 谷 越





平成30年度 老人福祉施設長研究セミナーが開催されました。=その2=

セミナー午後の部。最初は、「地域人材を活用した労働環境改善促進事業の実践報告」と題し、北海道が平成29年度から実施している同事業を、本年度実施した3法人の施設による実践報告が行われた。
実践発表 会場


石狩希久の園1 社会福祉法人 石狩友愛福祉会
       特別養護老人ホーム 石狩希久の園
  報告者 施 設 長   西本 真典 さま
       介護リーダー  井口 貴司 さま




帯広けいせい苑2 社会福祉法人 慧誠会 
  特別養護老人ホーム 帯広けいせい苑
  報告者 統括管理者 長部 裕子 さま






きもべつ23 社会福祉法人 渓仁会
  介護老人福祉施設 きもべつ喜らめきの郷
  報告者 施 設 長   佐藤 秀幸 さま
      課長・生活相談員   佐々木 貴紀 さま
      介護アシスタント     桜庭 静子 さま 



 当事業は北海道が平成29年度から2年間実施しており、その目的は介護サービス事業者が介護職の業務見直し等を行い、元気高齢者や再就職を希望する女性などの地域人材を、補助的な業務の担い手とした「介護アシスタント」として雇用し、介護職員がより専門性の高い業務に専念できる取り組みを支援する事である。

P1030715 今回3法人が道社協事務局の協力のもと、8,9月頃から事業に取り組み、アシスタントの募集や事業の説明会、応募者との面談を実施した後、複数名の介護アシスタントを今年度に限り採用。導入後の効果や課題等を施設側とアシスタント側からの視点より検証した。
 アシスタントとして就労頂いた年齢層は60歳以上の方から主婦、高校生といった学生まで広範囲に及んだ。

 主な業務内容は各種清掃や食事の配膳、等といった様々な間接業務の他、学習療法の支援等も実施。
 導入後の主な評価として、施設側は、1)間接業務による時間ロスが緩和し業務の効率化が観られたこと、2)清潔保持を含めサービス向上につながった事、3)入居者との関われる時間が増え、表情も良くなった、5)記録とか清掃等による残業時間が減り、定時退勤が増えた、6)アシスタントの利用者への丁寧な対応から、改めて自分達を見直すきっかけを得た等、様々なメリットが挙げられた。

P1030739 またアシスタント側は、1)稼働時間は2,3時間から長くて5時間位で、週に2,3日程度が丁度良い、2)外から見た雰囲気と違い、柔らかい感じで働きやすい、4)施設の事情がよく分かった、5)人から感謝されてる、誰かに役立っているといった実感があり嬉しかった。
その他、学生などに対し施設での介護業務の内容を理解いただく事ができ、将来の人材確保にもつながる動きもあった。

 今後の課題としては、1)アシスタントが長く就労できる環境の維持(財源・人材確保等)、2)キャリアアップ支援から多様な人材の就労と確保、アシスタント事業から新たな働き方の創設、3)パート介護スタッフとの業務や賃金等のすみ分けについて、等々の報告から、導入後の継続とどの様な進化が望ましいか等の課題を報告され、聴講者のメモも進んでいた様子だった。


 広報委員 谷 越







  
 



  
 

平成30年度 老人福祉施設長研究セミナーが開催されました。=その1=

平成31年1月18日(金)、ホテル札幌ガーデンパレスにて『平成30年度 老人福祉施設長研究セミナー』が開催された。参加者総数は154名。最初に“中央情勢報告”から。


1 中央情勢報告

・テーマ “全国の動向、社会保障審議会・介護給付費分科会などを踏まえ
       た中央情勢報告”

・講 師 全国老人福祉福祉施設協議会 常任理事・統括幹事
      北海道老人福祉施設協議会 会長  瀬戸 雅嗣 さま


・概 要>最初に近年の人口動向から見た社会保障制度の持続可能性と、それに向けた社会保障制度改革の内容や方向性について、国が実施したこれまでの内容を振り返りながら説明。
瀬戸会長研修次に、消費税増税に伴う2019年度介護報酬改定については全体で0.39%の上乗せの方向で、特養についても影響を受ける費用と2%の増税を基に、基本単位数の上乗せ率は概ね0.4%程度の増額ではないかとの見方である事、ただ加算については介護保険ではなく医療保険の加算で幾つか対象となるだろうと。併せて区分支給限度基準額の引き上げも行う方向であること。
また食材費といった基準費用額については、2017年の調査結果から消費税増により一部費用の負担増が見込まれることから、今回はその影響分を算定し基準費用額に上乗せする事となった。ただ現時点ではいくら上がるかは決まっていない。他方、利用者の負担限度額は見直しは行わない。なお、養護や経費に関しては各自治体との協議の中、消費税対策を進めていかねばならない。

次に新経済政策パッケージによる新たな処遇改善については、例えばいつの時点の給与と比較して8万円相当を上げるのかとか、まだまだ不明な点が多い状況であるが、それらや加算率等も含め今年度中には発表する方向で現在進めている。

外国人労働者のテーマでは、経済連携協定(EPA)と在留資格「介護」、外国人技能実習の3点について説明した。P1030698
EPAについては競争率が高い事から、日本語能力試験がN2以上か、法務省認定の日本語教育機関で1年以上学んだ人は、現行年間受け入れ枠300名から外して受け入れ出来る様にしたらどうか、現在検討中である。
在留資格「介護」については、介護福祉士養成校に留学し介護福祉士を取得した場合、在留資格を得る事が出来る内容であり、東川町が中心となって地元の養成校等と行って全国的にも有名となった取り組みを紹介した。また現行の養成校ルートのみの他、実務経験ルートで資格を取得した場合も認める事を閣議決定された。実施日はまだ未定だが近い将来行われると思われる。外国人技能実習については、昨年9月19日現在の法務省資料では、介護の技能実習生は177名と思いのほか少ないのが現状である。そして新たな外国人材の受け入れに関する在留資格「特定技能」の創設について、現行の技能実習との違いや1号及び2号特定技能外国人についての説明の他、受け入れ機関や対象者基準や従事する業務等、その内容について説明した。

P1030708そして最後に第7期介護報酬改定の影響について、11月16日公表のWAMアンケートをもとに、特養と通所介護を中心に説明。通所介護の生活機能向上連携加算を取得していることをPRして事業所の稼働率に反映している状況や、第8期改定に向け、ADL維持等加算は、今後アウトカム評価の指標として使われる可能性が高い事から、現行加算取得は別としても、バーセルインデックス(機能的評価)の数値を取っておくべきと考えられる。その準備をしておけば、次期改正でこの加算単価が今より上がり取得しようとしたとき、昨年度のデータを基に算定するとなった場合でも、すぐに取得する事が出来るのでお勧めする等説明され、会場も熱心に聴講されていた。


   広報委員 谷越

平成30年度 北海道老人福祉施設協議会 定期総会が開催!

去る1月18日、ホテル札幌ガーデンホテルにて、北海道老人福祉施設協議会定期総会が会員71名の出席者の下、開催された。
総会会場

瀬戸会長最初に北海道老施協会長 瀬戸 雅嗣さまの挨拶がなされ、今後3つの選挙が控えており、その中でも大きい夏の参院選では、全国老施協より“かくた 充由(みつよし)氏”を推薦している。氏をぜひ当選させて、そのだ参議院と2枚看板で、国政において我々の声をもって活躍して頂きたいので、会員への協力をお願いした。また全国老施協の代議員選挙を予定している。現在11千人の会員の中で都道府県毎に代議員を選出しており、北海道からも8名選出する事となる。2月から3月にかけ選挙活動が行われ、代議員選挙の後には、全国老施協の会長選挙が行われる運びである。こちらについても会員の皆さんには変わらぬ協力をお願いした。

相内議長次に、本会の議長選出に移り、養護 小樽育成院 相内 昌幸 施設長が選任、本日の議事が進行された。議事の内容について、最初に平成31年度事業計画(案)と会計収支予算(案)について議案として上程。事業計画(案)については8項目の活動計画を提案し、さらにそれに基づく収支予算計画(案)を説明。質疑応答後に、相内議長にて本議案にて賛否を諮り、提案通りの内容にて承認された。

堂前委員長次に今期役員の任期満了に伴う役員の改選について審議が移り、次年度の役員候補について役員選考委員会が別室で協議。
その後、選考結果として北海道リハビリテーションセンター特養部 堂前 文男 委員長より現役員全員の留任案を提案。併せて、現行顧問3名についても留任案を諮り、総会で選任同意された。
その後、新役員を代表し瀬戸会長より挨拶がなされ、今後とも変わらぬ協力をお願いした。

 またその他として、新得町 養護 やすらぎ荘 高畑 訓子 施設長より提案があった。
 当施設は北海道で唯一の聴覚障がい者専門の養護老人ホームだが、現在3名の聴覚障がい者の職員が勤務している。この職員方を研修に参加させる際には、都度主催者に通訳を付けられないかを相談している処だが、道老施協の研修会にも同様の配慮をお願いできないかという点。さらに全国的にも同じ様な聴覚障がいを持つ職員が働いているので、同様に全国老施協の研修会においても同様の配慮をお願いできないか、北海道老施協から提案をお願いしたいと話され、瀬戸会長より道老施協の研修会では十分配慮したいと共に全国老施協にも同様の配慮を提案致すと述べられた。

山本副会長最後に、北海道老施協副会長 山本 進 さまより閉会の挨拶がなされ、我々は、国の制度で規定される範囲の中で仕事をしている。我々の意見を制度政策に反映させていくためにも7月の参院選への協力をお願いする事。
もうひとつは、これから全国老施協の代議員選挙そして全国会長選挙が行われるが、既に介護分野では第一人者である瀬戸会長を中心とした、北海道としての力を全国に発揮していくために、今後とも皆様の変わらぬ協力をお願いし、会場も大きな拍手で応えていた。


 広報委員 谷越

日胆地区老人福祉施設協議会施設長研修会及び定期総会開催報告

 平成30年12月13日~14日、新冠町にて日胆地区老人福祉施設協議会施設長研修会及び定期総会を約35名会員施設の施設長のご参加いただき開催いたしました。

 9月に発生いたしました、北海道胆振東部地震の影響もあり、日胆地区老施協の研修会を中止とさせていただいておりましたが、施設長研修会より事業を再開いたしました。

 開会にあたり、髙野日胆老施協会長より北海道胆振東部地震の際の会員施設からご支援とご協力について御礼があり、後に鵡川町(社)愛誠会の明石常務理事さんからも震災時のご支援の御礼のお言葉をいただきました。

 

 講演では、北海道老人福祉施設協議会会長 瀬戸正嗣 様による「中央情勢報告」と題しまして老施協ビジョン2035実現に向けた活動や報酬改定の影響、介護分野における外国人座位受け入れ制度、消費税造増税対応等の国の給付費分科会の最新情報を交えてご講演頂きました。

15452755055600


 その後は、定期総会を行い、次年度の事業計画、次年度予算、次年度から会長、副会長、監事役員の選任についてご承認をいただきました。

 2日目の午前中は、北海道胆振東部地震をうけて、日胆地区老施協の対応について事務局より報告をして、地震発生時の各施設の状況等、今後の課題等や日胆地区老施協内の災害時応援協定書についても議論がされました。


(文責:日胆地区老施協事務局)

記事検索
プロフィール

roushikyo_hokkaido

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ