平成30年度日胆地区老人福祉施設協議会職員研究大会が開催されました。
平成30年8月27日~28日の2日間、洞爺サンパレスリゾート&スパにおきまして日胆地区老人福祉施設協議会職員研究大会を開催いたしました。
予定人数を大幅に上回る約130名の参加申し込みがあり、会場満員の状態での研究会となりました。
1日目は日胆地区老人福祉施設協議会40周年という事もあり記念講演として北海道老人福祉施設協議会 瀬戸会長にご講演をいただきました。
その後、5ブロックの研究発表があり、職種別分科会には瀬戸会長も施設長・管理者の分科会に出席下さり、貴重な時間となりました。
夕食は情報交流会で大いに盛り上がりました。
2日目は北海道医療大学大学院看護福祉学研究科 非常勤講師、北海道高齢者虐待防止推進委員会委員長 石川秀也氏に「専門職による高齢者虐待を防ぐために」と題しましてご講演をいただきました。事例や長年の経験による思いの籠ったご講演でした。
(文責:日胆地区老施協事務局)
平成30年度 認知症介護実践リーダー研修がはじまりました!!
平成30年度認知症介護実践リーダー研修が開催されました。
本研修は、介護業務におおむね5年以上従事した経験を有し、実践者研修を終了し、1年以上経過している方を対象としています。すでに自職場にてケアチームのリーダーである方、または、リーダーになることが予定されている方が、指導的立場として考え方・知識・技能を指導する能力、チームリーダーとしてのチームマネジメント能力を習得することが目的です。今年度は、北海道各地よりお越しいただいた総勢36名の皆様に受講していただきます。
(写真上) 特別養護老人ホーム 鷹栖さつき苑
施設長 波潟 幸敏 様
(写真下) 北広島メンタルクリニック
院長 穴澤 龍治 様
初日である本日は、
①認知症介護実践リーダー研修の理解
・研修の位置づけ
・科目のねらいと概要
・自己課題と研修目標の設定
(画像:自己紹介、理想とするリーダー像について意見交換)
②認知症の専門的理解
・認知症の原因疾患と発生機序、中核症状と行動・心理症状
・認知症の診断基準、検査、原因疾患別の鑑別
・認知症の原因疾患毎の特徴と対応のポイントや留意点
③認知症ケアに関する施策の動向と地域展開
・認知症に関連する制度と施策の変遷
・最新の認知症施策に関する概要
・各施策や制度の実際の動向と地域への施策展開
(画像:認知症の人のQOL向上のために地域資源を活用して取り組んでいることについて意見交換)
以上、3項目の講義・演習が行われました。
今後、認知症介護実践リーダー研修は本日を含めた9日間の講義・演習を行ったのち、
一度自施設に戻り、自施設での実習18日間・他施設での実習2日間、
そして、11月7日に再度受講者が集い、実習報告とまとめが行われます。
受講者の皆様におかれましては、自施設にて中心的な役割を担いお忙しい中での受講かと思います。しかし、同じ立場・同じ目的を持った仲間との交流・ネットワーク作りが、今後研修が進むにつれ築かれていき、講義・演習・実習の経験に加えて、さらに得られるものがあるかと思います。
長期間に渡る研修となりますが、皆様よろしくお願いします!!
広報委員 三田
平成30年度 軽費老人ホーム・ケアハウス研修会が開催されました!
平成30年度 全道老人福祉施設研究大会 =基調報告=
1 超少子高齢・人口急減社会
社会保障制度の持続可能性が問われる中、高齢者数がピークを迎える2040年を見据えた、社会保障制度改革の課題と新たな局面について説明。
また世代別に見た年金の給付と負担の比率格差(生まれながら5千万円の借金)、テクノロジーによる医療介護サービスの生産性向上の他、健康寿命延伸に向けた取り組みとして厚労省が紹介している、“山梨県のモデル”を紹介した。
2 地域共生社会の実現について
Wケアや高齢者の孤立化等複合的な課題が生じ、現在の公的福祉サービスでは賄えない限界であるニーズが生じている中で必要となっていく地域共生社会について、厚労省の資料や北海道当別町のモデルを紹介しながら説明。また国も地域に丸投げするのでなく、実現への後押しする施策の作成と実施が必要であることを提言した。
その他、これから人口減少が進む中、広い地域に点在して暮さず人が住む地域を計画的に誘導してそこのインフラ整備と様々なネットワークを構築していく、“コンパクトシティ+ネットワーク(現在407か所が実施)”について、北海道の自然災害と防災に絡めて説明。地域をつなぐネットワークと重要性と重層的。有期的にこぼれ落ちるニーズをすくう、そういった福祉的考えのもと、まちづくりを進めていくことを提言した。
3 未来投資戦略2018「Society5.0」「フラッグシップ・プロジェクト」
人類は狩猟社会である第1社会から始まり現在はコンピューター出現による情報社会、いわゆる第4社会である。そしてこの後に来る超スマート社会が「Society5.0」第5社会である。
仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムにより実現され、今までは集積した情報を人間が解析したが、今後は膨大なビッグデータを人間の能力を超えたAIが解析し、その結果がロボット等を通じて人間にフィードバッグされる事で、今までできなかった新たな価値が産業や社会にもたらせることになる。
その他、人づくり革命では“リカレント教育”について、また生産性革命では効率を上げる4つのアプローチをそれぞれ説明した他、進歩が急進的に進んでいる各種ロボットの進化を紹介した。
◎全国老人福祉協議会の挑戦/JS Draft 2018の中から3点をピック
アップ。
1)H30年度介護報酬改定を受けて。自民党介護福祉議員連盟への
提言。
去る6月29日(金)早朝より開催。衆参合わせて100名弱の議員が参加。
その中で今後の課題等を説明した。
①小規模特養(30床)の単価等の見直し。
②乱立するサ高住についての提言。医療・介護サービスの過剰供給へ
の懸念。
③アジア健康構想の現状と課題/アジアに紹介すべき日本的介護とは
ワーキンググループより。
その他、全国老施協の「伴奏型自立支援推進戦略本部」の設置と調査研究および公表等今後の流れについて説明され、「様々な視点からの“現場の声”を集め、地域社会や我々社会福祉法人の“あるべき姿”を探り、描き、そして見失うことなく歩めるべく道標を築いていく」ことを説明され、会場からも大きな拍手を送られていた。
広報委員 谷 越
第38回 老人福祉施設研究発表会~第3分科会~
第3分科会は、「個別ケア」「人材育成」「地域」をテーマに、8つの事業所より下記の内容で研究の報告をいただきました
①「介護職が本来やるべきことをするため」をきっかけに~特定求職者雇用と元気高齢者とWin&Win&Win
社会福祉法人宏友会
特別養護老人ホーム西野ケアセンター サービス課長 石井 和枝 氏
業務に追われる介護職が専門性を発揮しケアに集中できるよう、介護以外の周辺業務を整理。障がい者や元気高齢者の雇用により業務改善を行うことで介護職の負担感が軽減した取り組み
②「認知症カフェによって生まれた地域の繋がり」
社会福祉法人室蘭福祉事業協会
デイサービスセンターかがやき 生活相談員 佐々木 雅章 氏
認知症カフェの開設から、地域住民と事業所との顔の見える関係性づくりが進み、地域包括ケアシステムの構築における福祉拠点としての役割を果たすきっかけとなった取り組みの報告。
③3K(“感謝”“感動”“カッコイイ”)伝えます‼~未来の介護士人材発掘~
社会福祉法人南幌福祉会
特別養護老人ホーム南幌みどり苑 主任生活相談員 山崎 博司 氏
介護人材不足の要因として、介護に対するマイナスイメージがある。自主上映会のイベントを通し、介護の魅力や素晴らしさを現場の介護職が発信する取り組みでした。
④「我が家でくらす」を支えるために~ご家族様・多職種・多種サービスと連携する個別ケア~
社会福祉法人明和会
ケアハウス ハーブガーデン新十津川 生活相談員 久保田 絵麻 氏
認知症が悪化し、生活全般に支援が必要となったケアハウスの入居者を支え、地域の既存サービスと連携しながら行った多職種連携の取組み。
⑤自分の家で、そしてこのまちで暮らし続けたい~地域における予防教室の役割~
社会福祉法人芦別慈恵園
特別養護老人ホーム芦別慈恵園 生活相談員 細川紗菜恵
住み慣れた家で元気に生活が続けられるよう「えがおまちづくり事業」として、予防教室を継続的に開催。成果と今後の課題について検証・評価した研究の報告でした。
⑥地域で暮らし続けるために~地域ケア会議を通して~
社会福祉法人さつき会
鷹栖町介護センターさつき苑 介護支援専門員 若林 美幸 氏
アルツハイマー型認知症により地域生活の継続が困難なケースを、地域ケア会議で検討。地域の社会資源を活用することで、本人の生活や人間関係を変えることなく安心な住み替えにつながったケースの報告です。
⑦地域貢献を通して今後の施設の在り方を考える
社会福祉法人敬生会
特別養護老人ホーム敬生園 生活相談員 砂金 昌明 氏
福祉施設が地域住民にとっての身近な存在である為に、ふれあいサロンなどの地域貢献を通し、施設機能を活用した地域コミュニティの構築を図った研究報告です
⑧私たちが地域にできること~ケアの標準化~
社会福祉法人清光会
特別養護老人ホーム清光園 介護主任 下村 一歩 氏
障がい者や高齢者など、未経験者の雇用を進める状況から、既存のケアマニュアルが機能せず、個人の理解度に合わせた確認票や動画化などのアプローチを行うことで、研修効率を向上した取り組みの報告でした。
優秀賞発表 ②「認知症カフェによって生まれた地域の繋がり」
社会福祉法人室蘭福祉事業協会
デイサービスセンターかがやき 生活相談員 佐々木 雅章 氏
優秀賞の受賞おめでとうございます!
発表のみなさま、大変お疲れさまです。どの報告も、実践的なアイデアにあふれた素晴らしい内容でした!聴衆の参加者も、熱心に質問をされる方が多かったと感じました。貴重な発表をありがとうございます。
広報委員 市川